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    » 2022年05月06日 13時36分 公開

    10兆円市場のコンビニ払込票、PayPay攻勢に反撃のファミマ(1/2 ページ)

    5月からファミリーマートは、自動車税や公共料金、通販代金などの支払いにアプリ「FamiPay」を使うとポイントを還元するキャンペーンを始めた。同社としてはコンビニ代理収納において初のキャンペーン。その背景には、PayPayの攻勢があった。

    [斎藤健二,ITmedia]

     5月からファミリーマートは、自動車税や公共料金、通販代金などの支払いにアプリ「FamiPay」を使うとポイントを還元するキャンペーンを始めた。アプリのバーコードを店頭レジでスキャンすると抽選でポイントを付与するほか、アプリから請求書のバーコードを読み取って支払う「FamiPay請求書払い」を使うと当選確率がアップする。

     実は、同社としてはコンビニ代理収納において初のキャンペーンだ。なぜ、このタイミングでキャンペーンを始めたのか。

    ファミリーマートとしては初のコンビニ代理収納のキャンペーン

     きっかけとなったのは、コード決済サービスPayPayの攻勢だ。何が起きたのかを説明する前に、まずコンビニ代理収納の状況を確認しておこう。

    10兆円市場のコンビニ払込票

     公共料金や税金などをコンビニ店頭で支払えるコンビニ代理収納サービスは、スタートから30年間、ずっと成長を続けてきたサービスだ。日本代理収納サービス協会の調べによると、2020年度で年間2億5000万枚。店舗設置のMMK(マルチメディアキオスク)収納方式も含めると10億枚を超える。1枚あたりの平均決済額は1.1万円で、実に10兆円を超える市場だ。

     セブン-イレブンが、1987年に東京電力の料金収納を始めたのがこのサービスの始まり。翌88年には東京ガスも同様の仕組みで始め、また他のコンビニも同じ仕組みを取り入れたことで、結果的に同じ払込票をどこのコンビニでも使えるようになったという歴史がある。

    コンビニ代理収納の仕組み(日本代理収納サービス協会)

     30年間ほぼ内容が変わらず、安定して利用が増加してきたコンビニ代理収納サービスだが、そこにやってきた黒船がPayPayだ。2019年9月に「PayPay請求書払い」サービスを開始。手元の請求書をスマホのカメラで読み取り、自宅でも支払える仕組みだ。折しもコロナ禍の最中ということもあり、店頭に出向かずに請求書の支払いが行えることで利用者が急増した。

     その結果、コンビニ取り扱い数は18年をピークに下落トレンドに入った。「請求書の発行枚数自体は増え続けるかもしれないが、スマホペイが強力なライバルだ」と、ファミリーマートで収納代行サービスを管轄する喜多一三氏は話す。

     実はコンビニ3社の中で、スマホペイサービスを持っているのはファミリーマートだけだ。「ファミマだけがスマホペイを持っていて、対抗しようとしたらできる。取られるくらいなら自分たちでもやろう」というのが、今回のキャンペーンに踏み切った背景にある。

    スマホペイから撤退したセブン-イレブンと、未参入のローソンに対し、ファミリーマートはFamiPayのサービスを拡大している

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